5000m16分30秒切りを目指している方に、
・練習メニュー
・レースプラン
について、私の過去の練習日誌を公開しつつ解説していきたいと思います。
実際、私自身16分30秒切るためには、しっかり走りこんで脚を作る→スピード練習を加えるというフローを追わないと出せないタイムです。
すなわち、ある程度苦労して出したタイムなので、これから16分30秒切りを目指して頑張ろうとされている方に具体的なアドバイスができるかと思います。
結論から言うと、次のタイムで練習をこなせれば16分30秒は自ずと見えきます。
[具体例]5000m16分30秒達成の練習メニュー
- インターバル1000m×5本 目標タイム:3分15秒
- インターバル400m×12本 目標タイム:76秒
- ペース走8000m~12000m 目標タイム:3分40秒
- 3000m走 目標タイム:9分40秒
- 筋トレ
↓ちなみに、16分台(17分切り)達成のための記事はこちらになります。
【ランニング/陸上競技】5000mを16分台で走る方法~練習メニュー+レースプラン公開~
ポイント
・16分30秒は競技者レベル=ケガの予防必須
・スピードが重要
・レースにおける3000m通過は9分45秒
Contents
5000m16分30秒の難易度
5000mを16分30秒で走るレベルについて、解説していきたいと思います。
[5000m16分30秒のレベル]
- マラソン大会なら上位0.9%
- 高校生なら県大会出場レベル
16分30秒は上位0.9%
5000m16分30秒で走る市民ランナーのレベルは非常に高いです。
「2018年仙台国際ハーフマラソンの5000m男子の部」の結果を見てみると、だいたい上位0.9%に該当します。(完走者972名、16分30秒切り達成者9名)
16分台で走ると上位1.8%に入れますが、さらにその半分が16分30秒切り達成者になります。
非常にレベルが高いと言って間違いないかと思います。
5000mをイーブンペースで走るとして、16分30秒達成のために必要な1000m毎の通過タイムを示します。
1000m 3分18秒
2000m 6分36秒
3000m 8分54秒
4000m 13分12秒
5000m 16分30秒
こちらのラップタイムを見て分かるように、3分18秒をリラックスして走れる「スピード感」が重要になります。
高校生なら県大会出場レベル
高校生で16分30秒を達成すると、私のイメージでは次のレベルに到達できます。
中堅高校→1~5番手に入れる。
弱小高校→エース級
高校生だとまずは16分30秒を目標にされている方も多いかと思いますので、是非早いうちに達成して下さい。
5000m16分30秒達成に必要な要素
5000m16分30秒で走るためには、先程も挙げたようにまずはスピードが重要になります。
これは、ここまでのレベルにたどり着いた方なら誰でも納得されるのではいかと思います。
そして、これに加えて高い練習強度に耐えられる脚が必要になります。
私の周囲を見ても、17分切りはあっさりと達成したが、その後16分30秒切りを目標にするにあたり、練習強度を上げた結果故障が増えてしまいタイムが伸び悩む選手が多くいました。
したがって、ある程度の歳月をかけて脚作りを行った上で強度の高い練習(ポイント練習)を取り入れるようにしましょう。
ポイント
スピード強化とその練習に耐える脚作り
5000m16分30秒を達成する練習メニュー
このレベルまで来られた方なら、細かい練習メニューの説明は不要かと思いますので、16分30秒突破に必要なメニューと目標タイムについて早速説明していきます。
実際取り組んで頂きたい練習メニューはこちらになります。
[具体例]5000m16分30秒達成の練習メニュー
- インターバル1000m×5本 目標タイム:3分15秒
- インターバル400m×12本 目標タイム:76秒
- ペース走8000m~12000m 目標タイム:3分40秒
- 3000m走 目標タイム:9分40秒
- 筋トレ
1つずつ説明していきたいと思います。
インターバル1000m×5本 目標タイム:3分15秒
1000mインターバル | |
距離 | 1000m |
本数 | 5本 |
タイム | 3分15秒 |
繋ぎ | 200 |
1000mのインターバルは基本的に200m繋ぎで5本行うようにしましょう。
(ただし、最初のうちでまだメニューをこなせる自信が無い場合は、400m繋ぎでも可)
ペースについては、5000m16分30秒達成のために必要不可欠な3分18秒/kmは絶対かからないようにして下さい。
イメージとしては、
1,2本目→余裕を持ってこなす
3本目→少し息が切れる
4本目→苦しいけど3分15秒以内で粘る
5本目→ラストは全力で走り3分10秒以内のフィニッシュを目指す
で走ることができれば十分かと思います。
私が見てきた限りでは、5本目で遅れてしまう選手は16分台で走る走力はありますが、16分30秒で走る走力はない印象です。
インターバル400m×12本 目標タイム:76秒
400mインターバル | |
距離 | 400m |
本数 | 12本 |
タイム | 76秒 |
繋ぎ | 200m |
400mのインターバルを行う際は必ず78秒を切って走るようにしましょう。
基本的には76秒で刻んで、ラスト1本は70秒を切るようなスピードで走るイメージを持ちましょう。
実際のレースでも、ラスト1周で加速し、72-74秒程度で回れるようになると16分30秒切り達成が現実味を帯びてきます。
そのためにも、練習のラスト1本は苦しくても身体を動かすイメージでスピードを上げましょう。
ペース走8000m~12000m 目標タイム:3分40秒
ペース走 | |
距離 | 8000~12000m |
タイム | 3分40秒/km |
ペース走も脚作りや、我慢しながら走る感覚を養う上で重要だと思います。
その一方で、たぶん16分30秒切りを目指す多くのランナーは、ペース走を3分40秒でこなすことは可能だが、スピード練習についていけないという人が多数ではないでしょうか。
私の周りにもそのようなランナーが多かったです。
そのような方は、最低限ペース走をこなせるようになったら、スピード練習の比率を増やしていくことをお勧めします。
3000m走 目標タイム:9分40秒
レペティション | |
距離 | 3000m |
タイム | 9分40秒 |
3000mのレペティション=タイムトライアルは、コンディションを整えて全力で臨みましょう。
実際のレースでは、9分45秒を目安に3000m通過するので、それより遅いタイムでしか3000mを走れないと、ほぼ5000m16分30秒切りは不可能です。
ちなみに、スタミナ特化型の選手なら(スピードに自信が無い)練習の3000mを9分45秒で走れれば、なんとか5000m16分30秒切りできるかもしれません。
3000m9分40秒で走る時に大切にしてほしいのが、最初の2000mはリラックスして走るということです。1000m毎のラップタイムは、
1000m 3分15秒
2000m 3分15秒
3000m 3分10秒
合計 9分40秒
を意識して下さい。
私の経験上、2000~3000mをしっかりペースアップできる選手は、レース本番も3000mまで3分15秒ペースで押していける可能性が非常に高いです。
そして、3000mを9分45秒で通過できれば16分30秒切りが見えてきますので、練習では3000m9分40秒で走れるように頑張りましょう。
筋トレ
16分台(17分切り)達成するためにも筋トレは重要と書きましたが、16分30秒切りのためにも筋トレは大切になってきます。
腕、体幹、脚、全ての筋力を向上させましょう。
そうすることで、スピードが難なく出せるようになります。
筋トレ方法については、検索すると沢山出てくるので毎日継続できそうなメニューで取り組むようにして下さい。
ポイント
5000m16分30秒で走るためには78秒/400mのスピード感覚が大切!
レースプラン for 5000m16分30秒達成用
5000m16分30秒で走るためのレースプランを紹介していきたいと思います。
実際に私が16分30秒を達成したレースのラップタイムをまず始めに掲載しておきます。
1000m 3分18秒
2000m 6分32秒 (3分14秒)
3000m 9分48秒 (3分16秒)
4000m 13分10秒 (3分22秒)
5000m 16分24秒 (3分12秒)
()内は1000m毎のラップタイム
意識するべき3つのポイントを紹介したいと思います。
5000m16分30秒達成に大切なレースプラン
- 3000mは9分45秒で通過
- 3000~4000mは我慢の時間
- ラスト1000mはガムシャラに上げるべし
順を追って紹介していきたいと思います。
↑ちなみに基本的なレースプランは16分台(17分切り)の時と同じです。
3000mは9分45秒で通過
まず、5000mのレースは最初の3000mと後半の2000mに分けてレースプランを立てましょう。
その上で、3000mは9分45秒で通過して下さい。
どんなに遅くても9分50秒は切る必要があります。(スタミナ型の場合)
※気象条件やポジション取りによっては序盤少し出遅れてしまうこともありますが、その時は無理に9分45秒にこだわらずに、9分50秒以内で3000m通過するようにしましょう。
この3000mのできで、レース全体が決まると言っても過言ではありませんので、この3000mは集中するようにして下さい。
ちなみに、筆者も3000m9分50秒以上かかってしまうよう時は、だいたい5000mトータルで16分40~17分00秒の間でフィニッシュしてしまいます。
5000m16分30秒達成する後半の走り
3000~4000m
一番苦しいところで、どんなに頑張ってもラップタイムが落ちます。
私の例を見てもらえると分かりますが、3分22秒までラップタイムが落ちています。
3000m通過まではある程度余裕を持って走っているはずですが、残り2000mになったところでいきなり身体にきてしまうので、気持ちはペースアップするつもりで走りましょう。
ちなみに、実際この時のレースでは「ペース上げるぞ!」という気持ちで走りましたが、2000~3000mのラップタイムに比べて約6秒タイムが落ちました。
4000~5000m
ラストは上げましょう。
先程も述べましたが、ラスト頑張ることで、5秒程度は確実に稼ぎます。
ここのラストは全員苦しいので、最後は周囲の人には絶対に負けないという気持ちになるかと思います。
ポイント
・3000mは9分45秒で通過
・3000~4000mはペースアップする気持ちで走る
・4000~5000mはラストスパート=周囲に負けない
5000m16分30秒突破者の練習日誌
5000m16分30秒を達成した時の練習日誌を公開します。
これから上記タイムを目指す方の参考になれば幸いです。
レース | 練習メニュー | タイム |
---|---|---|
当日 | 5000m | 3'18-3'14-3'16-3'22-3'12 合計16'24 |
1日前 | 30minジョグ+流し | |
2日前 | 30minジョグ | |
3日前 | 45minジョグ | |
4日前 | 1000×3本(繋ぎ200m) | 3'15-3'15-3'05 |
5日前 | 40minジョグ | |
6日前 | 75minジョグ | |
7日前 | 休み | |
8日前 | 3000mタイムトライアル | 3'12-3'14-3'11(合計9分38秒) |
9日前 | 50minジョグ | |
10日前 | 30minジョグ | |
11日前 | 14000mビルドアップ + 400m |
3'52"94-3'48"42-3'50"88-3'46"04- 3'48"02-3'44"09-3'43"12-3'39"77-3'39"48-3'32"86-3'34"49-3'36"09-3'28"41-3'31"50 400m (71秒) |
少しでも参考になれば幸いです。
ちなみに大会12日以前の練習に関しても載せたかったのですが、この時は風邪で寝込んでて練習できていませんでした。
ごめんなさい…。
まとめ
- 5000m16分30秒突破は3000m通過で決まる
- スピード×スピードが重要
- 強度の高い練習に耐えれるような身体づくりを心掛ける
16分30秒で走るために1番重要なことは、16分30秒のスピードに慣れることです。
どのような練習をすれば良いか、目標タイムも含めて明記しましたので、後はこのタイムで走れるように努力するのみです。
16分30秒というタイムは誰でもすぐに出せるものではありませんが、トレーニングすれば十分に出せます。
是非、ケガに気を付けながらレベルアップを図り、5000m16分30秒を達成して下さい。
ランニング時間を有効活用する方法↓
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走るモチベーションを上げてくれる名作↓
練習強度が上がると故障のリスクも増えますので、身体のケアも重要です↓
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